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第69話 可逆と不可逆 後編

Author: ふりっぷ
last update publish date: 2026-10-23 06:55:02

「まだ来るのか……!」

 エルネストが声を上げる。

 ルシアンは剣を構え直し、銀白色の光を広げた。

「クラリッサ、無理はしないで!」

「大丈夫……!」

 クラリッサは、迫り来る鎖を見据えた。

 マリアの力は、まだ強い。

 けれど、その根幹は確実に揺らいでいる。

 ここで退けば、再び固定されてしまう。

 彼女は桃色の鎖を束ね、三人を守る大きな盾を作り出した。

 金色の鎖が盾に激突する。

 衝撃が空間全体へと広がり、桃色と金色の光が激しく弾けた。

 エルネストが解析を続け、ルシアンが共鳴を繋ぐ。

 二人の力に支えられながら、クラリッサは一歩も退かなかった。

 そして、衝突の余波が届いた先で――。

 プリムローズ・メモリアの核心が、大きく揺れた。

 金色の空間に、無数の亀裂が走る。

 マリアの本も、クラリッサの本も、その光を受けて震えていた。

「あなたの真実は、もう揺らいでいる……!」

 クラリッサが叫ぶ。

「だから、もう――」

 言いかけた、そのときだった。

 マリアの本が、ひときわ強い光を放った。

 金色の鎖が再び伸びる。

 だが、その鎖はクラリッサたちへ向かうのではなかった。

 マリ
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